ASEAN地政学とテクノロジーの影響

今週の5日間シンガポール大学リークワンユー公共政策大学院でASEAN地政学について学びました。

 

海外事情を学ぶ際もぱらぱらと学ぶことが多かったので、一気にASEANから中国・インドまで最新事情の専門家から学べたのは非常に良い経験でした。

常に情報を取り続けるのも全世界レベルでは限界があるので、いくつかの視点を元に整理していかないといけないと思います。

 

ASEANは国のステージがまったく異なるため、他国との相対的な関係性の中で国家戦略を決めていかなければならないと改めて感じました。

また国として力を入れる産業の選択が大きく国の運命を決定づけることも学びました。

 

改めて国のリーダーは大事ですね。企業も国家も同じですが戦略にはメリット・デメリットがあり、リー・クアンユーはデメリットを受ける国民としっかりとコミュニケーションをとって犠牲の際のコミュニケーションをしっかりととって国民を納得させることができるコミュニケーション能力を持つリーダーだったようです。

それは企業と同じくリー・クアンユーが国の創業者だったからできたことかもしれません。

 

ASEANは、ASEAN内部に限らず中国・イスラムの脅威を感じているようです。
また地理的には遠いですが大国アメリカの影響も無視できず、インドの台頭も意識していかなければなりません。

 

さらに最近ではテクノロジーの発展があまりに大きいため、何らかの形でテクノロジーの影響を大きく受けて地政学だけでは判断できない場面も増えてきたということを、参加者の意見を聞いて、改めて考えることができました。

地政学のように徐々に変化していくのと違って一気にゲームのルールを変えてしまう強大さがありますね。

場合によっては大国の台頭等の地政学上のパワーバランスの変化を超えて大きな影響をもたらす可能性があるため、より意識して押さえておかないといけない分野の気がします。

 

国家も、企業が戦略を立てるのと同じように、理念・外部環境・内部環境のバランスの中で戦略を立てるべきなんだと感じました。

国の理念に基づき進むべき方向性を決め、国の人口、国土の面積、人材の質、天然資源の有無、地理的な要因等の内部要因、他国の動向、テクノロジーの動向等の外部要因をすべて考慮して、国家戦略を決めなければなりません。特に国家がどの産業に力を入れていくかは非常に重要なポイントとなりますね。

 

なんとなくですが、今後の事務所の戦略を立てるために必要な情報の枠組みができつつあるような気がします。

しっかりと事務所とクライアントに共有して周囲の視野を広げていければと思います。(ただテクノロジーの判断がまだまだつかないので日々勉強ですね。)

 

昔、書いた「2050年の時代予測」という記事を思い出しました。

当時考えていたことからも、しっかりと微調整を図っていきたいと思います。

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